インターネットのアドレス体系は従来よりIPv4となっており、現在もこれが主流です。しかしIPv4におけるアドレス数は2の32乗。約43億ですが、世界人口の1人に1個割り振ったら足りないわけで、限界にきています。これがIPv6であれば2の128乗。340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456個となります。
そこでIPv6にしたいわけですが、これにはアドレス数の不足を解決するという点もあるいっぽう、速度改善の効果もあります。
現状ではIPv4においてはプロバイダからインターネットに入るところで混雑が生じてしまって、通信速度が落ちています。ここ1年ほど、インターネットのとくに夜間における速度の低下は著しくなっていて、動画も満足に見られません。
IPv6ではこの混雑部分を信号が通らないので、現時点では速度が早いのです。ただ、今後IPv6利用者が増えてくるとどうなるかはわかりません。
前置きが長くなりましたがここからが本題です。
我が家では少し前にIPv6を導入しました。ところが家内から連絡が来て「ネット銀行に接続できない」と言ってきました。このネット銀行ではIP制限サービスというものがあり、それに引っかかってしまったというのです。これは指定したプロバイダ以外から接続しようとするとログインを拒否されるというものです。
しかし我が家はプロバイダを変えたわけではありません。にもかかわらず、現在のドメインが enabler.ne.jp と表示されてしまったのです。
この enabler.ne.jp は日本ネットワークイネイブラーという会社で、プロバイダがIPv6で接続するときの仲介をしているようです。そのため、このドメインがネット銀行に認識されてしまったらしいのです。
私は離れた場所にいたので調査ができなかったのですが、家内が接続をリトライしているうちに正しいプロバイダを認識してもらえて無事つながったとのことでした。
そういうわけで「これが解決策ですよ」という具体例を提示できたわけではありませんが、こういうこともありますよという注意喚起にはなると思います。
なお、わが家で使っているネット銀行では上記の状態でもログインする対策はあります。