新型コロナウィルスの感染に関して行動を自粛する必要はないという根拠はまだある。それは、時期を問わず、検査の陽性率は一定だということである。
たとえば最初、千人に検査して陽性者が5人だったとする。しばらくして10万人に検査したら陽性者が500人だった。これを、「さあ大変だ、陽性者が100倍に増えたのは病気が蔓延した結果だ」と言えるだろうか?
もちろん言えるわけがない。どちらも陽性率は0.5%。となると、全体の陽性者数は変化がないと考えるべきだ。サンプル数が違うだけなのである。陽性者が増えつつあるという結論を導く専門家がいたとしたら自らの統計学についての無知をさらけ出したということになる。
今の日本のメディアの態度はまさにこれである。COVID-19のPCR検査は当初の数百倍も行われている。陽性者の数は増える。しかし「陽性率が一定」ということは、全体の陽性者の数もほぼ一定ということになる。別な証拠としては、重症者の数が増えていないという点もある。
事実、増えていないと言い始める人がやっと出てきた。政府が緊急事態宣言を再び出さずにいるのは経済を回す意味もあるが、おそらく上記のことを知っているからである。
しかし、同時に政府は大変だと騒いでいる。これはおそらく裏がある。私の予想だが、大増税をやるか、オリンピックを中止とするかの口実にするためだろう。社会の大きな動きには必ず裏と表があるのである。
大増税は税収が減るだろうからやる意味はわかりやすい。オリンピックに関してはハードにお金をかけたから公共事業を請け負った企業はすでに儲かっており、あとは外国から選手が来るかどうかもわからないようなものをわざわざやる必要はないということになる。