酒列磯前神社の帰りに見てきました。
ひたちなか市総合運動公園の敷地の一部にあるような形なのでちょっと奇妙な光景となっています。実際は運動公園は市の施設で、無線局は県の施設ですから土地は別でしょう。
目につくのは3張りのバタフライ型のアンテナです。これはバイコニカルアンテナを平面上に展開したもので、広帯域の特性が得られます。はしごフィーダーで給電しているのがわかります。エレメント長から短波(HF)であることはもちろんです。
手前には逆Lアンテナがあります。
こちらはダイポールです。
給電部を拡大したところです。
この漁業無線局は県の組織としては茨城県水産試験場に含まれるものです。しかし水産試験場はこの場所ではなく、もっと海に近い場所(平磯周辺)にあります。
現在は漁業無線も衛星通信の時代であり、短波の使用頻度は少ないと思われます。しかし短波は人工衛星のような特殊な装置がなくても遠距離と通信できるため、非常時の通信手段としてはなお有効です。
昔は短波受信機でよく聞こえた漁業無線局ですが、そういうわけで、手元の受信機で聞こえてくることは少なくなりました。
茨城県水産試験場漁業無線局のサイトを見ると、使用している無線設備とアンテナの一覧が載っています。いっぽう総務省の無線局免許状等情報を調べると、茨城県無線漁業協同組合のものと周波数が一致します。無線漁業協同組合って役所ではないような気がします。だとすると役所と民間が一緒に運用しているのでしょうか。よくわかりません。