AKB48 THE AUDISHOW は演劇とコンサートを融合させたイベントでした。オーディションをテーマとした劇の中に歌唱を盛り込んでいくというものです。いや、逆とも言えます。コンサートのMCの部分が劇になっていると言っても間違いではないでしょう。この演劇はほぼコントと言って良いものでした。
固定メンバーの他にゲストとチームごとのメンバーが参加しています。そのメンバーは以下のとおりでした。
レギュラーメンバー
日替わりメンバー(今回はチーム4)
セットリストは以下のとおりでした。
18時開始だったので2時間内に収まるのかな?と心配しましたが、終了は20:30を過ぎていました。ですのでボリューム的にはたっぷりな感じでした。
いま、イベントは21時まで大丈夫なのです。座席は一人おきではなくぎっしりでした。ただし第3バルコニーに人が確認できませんでした。そういうかたちで定員の半分にしたのでしょう。
コンサートとしては充実していましたので、とても良いものだったと思います。歌唱やパフォーマンスはオーディションの部分は一人ずつ。ほかはユニット(と言っても大人数)だったり全体だったりでした。
久本雅美さんの部分は期待していた以上に面白かったです。メンバーが久本さんがAKB48に入れるかどうかオーディションをするという設定でした。メンバひとりひとりが久本さんに質問をしていくのですが、その内容がすべて久本さんをイジったもので、それに対して彼女が面白く返していくというものでした。最後はメンバーに混じってパフォーマンスを行いました。割ときちんとできていてさすがでした。
いっぽう今回問題だと思ったことは2点あります。ひとつは演劇の内容が単調すぎて、話もわざとらしく、セリフの繰り返しが多かったこと。要するに演技するほうが下手で客も演劇に慣れていないことが前提のような作り方でなのした。幼稚園児向けと言ってもいいかもしれません。AKB48のメンバーは他のアイドルグループに比べると話すことは圧倒的に上手ですし、客も劇場公演やコンサート等で漫才のようなMCに慣れています。もっと効率を良くして内容を詰め込んで良かったと思います。AKB48をあまり知らない人が構成や台本を考えたのではないでしょうか。
もうひとつはオーディションの優勝者が予め決まっていたこと。そうでないと脚本をいくつも用意しなければならず、出し物として成り立たなくなるからです。それは仕方のないことなのですが、それによっておかしなことが起こりました。
KKB48オーディションでのことです。各オーディションの優勝者は観客の拍手の大きさによって決まるのですが、「残酷な天使のテーゼ」を歌った岡田奈々よりも「Pretender」を歌った浅井七海のほうが明らかに拍手が大きかったのです。浅井七海のほうが歌がうまかったので当然のことです。しかしバッドボーイズさんは岡田奈々を優勝とし、直後に岡田奈々による「残酷な天使のテーゼ」の歌唱がおこなわれました。ファンは全員「あっそういうことか」と気づいたようでしたが、事情を知っているとはいえ浅井七海さんは悔しかったのではないでしょうか。
でもこれによってなーみんの実力が知れ渡ったので、今後の彼女にとってはプラスになるでしょう。
以上色々書いてきましたが、総合的にはよくできたイベントであり、一応成功だったと思いました。ただ、今後も同じものを観たいかと問われれは、答えは「NO」です。
いまAKB48の活動についてはいろいろな企業・企画が入り込んできている状況で、以前にもまして劇場公演が疎かになっている印象があります(やっていることはやっているが)。新型コロナの影響で仕方のない面はありますが、握手会などがない分もっと劇場公演を増やして、コンサート的なものについても遅れてで良いのでAKB紅白やリクアワなどもやってほしいと考えました。