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仙台

2022年9月11日

2022年9月8日から10日まで行われるアルコール薬物依存関連学会合同学術総会に出席するため仙台市を訪れました。私が前回ここに来たのは、まだ地下鉄ができていない1980年代のことでした。

その地下鉄東西線に乗って国際センターまで行きました。この駅に到着する前に広瀬川を渡りましたので、線路は上り坂になっているのだと思います。

会場に到着しました。気温が高くて汗が出ます。きょうはゲーム行動症(ゲーム依存症)などについての発表を聴いてきました。大学の先輩の先生にお会いできました。

この学会に来るのは医師だけではありません。看護師・ソーシャルワーカー・心理士・当事者など様々の立場の人が参加することができるのです。とくに依存症の場合は当事者(つまり患者さん)やその家族もOKです。精神科の学会ではこのような「ユーザー」が参加することはよくありますが、特に依存症の場合はこの当事者が参加してくれることが鍵になります。当事者の発表もあるのです。

というのは、依存症の治療は自助グループが重要な役割を果たしてきたからです。世界には様々な依存症についての患者・家族の自助グループがあり、医療機関よりも早く自助グループで回復した人が出現して、医師たちがそこから学んだという歴史があるからなのです。

さて、学会の参加終了後、松島に行くことにしました。仙台駅の地下鉄の階段にこんな表示がありました。思わず秋葉原のドン・キホーテを思い出していましました。そこのエスカレーターには「やせた?」などと書いてあるからです。

仙石線は地下ホームから発車して数駅は地下鉄となっています。もちろん昔は地上駅でした(ただし最初期は地下)。

各駅停車に揺られて約40分で松島海岸です。駅を降りて乗船券売り場のある松島海岸レストハウスまでは600mぐらいです。通常なら歩いても大したことのない距離ですが、とにかく暑くて大変でした。平日なのに自動車もけっこういて、このあたりでは人気の観光地なのだなと感じました。

今回乗ったのは丸文松島汽船の「あすか」です。ルートは「正宗コース」。約1時間です。船内はガラガラでした。

おなじみの島々を巡ります。アナウンスによると、東北大震災で島の形が変わってしまったものがあるとのこと。この金島はだいじょうぶでしたが、このようなトンネル状の形態がなくなってしまったものもあるそうです。こればかりは大自然の力なのでどうすることもできません。

海上にはこのようなものがたくさんあります。おそらく何らかの標識なのだと思いますが、竹製なので驚きました。竹はそんなに長持ちしないからです。いいところ2年でしょう。しかし金属などで頑丈なものを設置しないのは多分何か理由があるはずです。

遊覧を終えて松島海岸駅に。運良く始発電車が停まっていました。かつては首都圏に習って「国電」と呼ばれていたらしいです。

仙台に戻ってきて駅の近くを歩くとアンパンマンに関連した石像があることに気づきます。アンパンマンミュージアムがあるためでしょう。

翌日は学会でワークショップに参加してから「地底と森のミュージアム」に行きました。ここは旧石器時代の富沢遺跡を博物館にしたものです。倒れてる木がたくさんありますが、腐らないように化学処理したものだそうです。

展示の中で面白かったのは長町機関区です。ここでガラス瓶がたくさん出土したそうです(ここの博物館はガラスについても力を入れている)。もちろん石器時代にガラスはありません。1920年代に鉄道で車内販売向けの飲み物をガラスに入れて売っていた時代が数年間だけあり、その容器が捨てられたものだとのことです。当時は合成樹脂などが未発達だったからでしょう。

久しぶりの仙台でしたが、今回は街の中はあまり見ずに終わってしまった印象です。次回は街をたくさん歩いてみたいと考えています。


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