AKB48のコンサートが聴ける、ということで行ってきました。ただ、これはコンサートというよりは文字通りライブショーで、のちの評価は別れているようでした。
場所はぴあアリーナMM。私は初めてです。桜木町駅からもみなとみらい駅からも同じくらいの距離とのことですが、体感的には桜木町のほうが近いようです。先週の平沢進公演に続いて雨となりました。
コロナ渦で入場は規制下です。私は一番早い入場順でしたが、とっくに長蛇の列となっていました。早く入れても開演まで1時間以上あるわけで、非常に困りました。
私は今回下手のアリーナ席でした。写真はその部分を通路から見ているところです。前の方ではあったのですが、会場が広いのであまり有り難みが感じられません。収容人数は12,284人だそうで、有明ガーデンシアターよりは大きく日本武道館よりは狭いという感じです。もっとも武道館はちょっと作りが特殊ですが。「大きい東京ドームシティーホール」と言っていた人がいましたが、そのとおりでしょう。
さて、今回のメンバーです。
ゲストは以下の通り(出場順)。
MCなどメンバー以外の出場者です。
セットリストはこんな感じでした。
通常通りovertureがあり、新曲「元カレです」で始まりました。しかし「大騒ぎ天国」が終わるとMCが出てきてTV番組「サヨナラ毛利さん」でのセンターを決めるという設定で、ひとり15秒の一発芸コーナーがありました。それはいいのですが、ここに登場したメンバーはコンサートメンバー全員ではありませんでした。このへんから「おかしいな」と感じ始めました。
その次はあんにんとかとれなが出てきて曲を披露しました。卒業セレモニーというわけです。さらにチーム8の8周年ライブということで4曲のパフォーマンスがありました。
またもやセンターを決めるということで、数名のメンバーに対して「クロちゃんお尻合いゲーム」が行われました。どこまで近づけるか、というあれです。最後に出たまほぴょんが停止ボタンを押さなかっため優勝しましたが、接触はありませんでした。
そのあと宮崎美穂卒業セレモニーとなり、ほかにゲストとして5期生5人が登場しました。それが終わると通常の歌唱となり、本編が終了しました。
アンコール内で観客の投票によって決まる番組センターの発表があり、まほぴょんとなりました。なお、撮影可能タイムがありましたが、今回もメンバーが客席に来てくれるわけではなく、ほぼスクリーンを撮影する羽目になりました。
七瀬と智代梨です。
抜かれているのを承知で智代梨がエロいダンスをしているところです。
今回は多くのファンが普通のコンサートを期待していたのですが(これはSNSなどでわかる)、お笑い芸人が出てくる出し物が多く、コンサートとしては密度が低いものでした。今回のものはコンサートというよりは番組センターを決めるという名目のイベント、と考えれば腹も立たないかもしれません。
しかし、その内容もひょっとしたら台本通りであった可能性があります。まほぴょんが停止ボタンを押さなかったことをMCたちは英雄かのごとく褒めていました。おそらく運営はまほぴょんにセンターをとはじめから決めていたのでしょう。それでこのような演出があればファンをごまかせる、と思ったのでしょう。なぜ私がそう考えたかといえば、AKB48 THE AUDISHOWでの岡田奈々さんの件を経験しているからです。運営が「一方的にセンターを発表すれば『ゴリ押しされてる』という非難を受ける」ということを恐れたのだと思います。
上はあくまで私の想像に過ぎません。でも、たぶん正しいでしょう。まほぴょんは実力があるのだから、そんな小細工をしなくてもいいと思うのですが。
もうひとつ気になった点があります。今回の新曲もそうですが、最近、AKB48の楽曲にダンスナンバーが多くなっていることです。「Teacher Teacher」あたりから始まった現象です。私ははじめ、CDの売上が落ちているからダンスに重点を移したのかと思っていたのです。しかし、「根も葉もRumor」を除いてはすべてミリオンを記録しており、売れなくなっていたわけではありません。逆に、「根も葉も」を出したことでファンのAKB離れが起こったのではないでしょうか。「いい加減王道の曲を出せ」と。
はっきり言ってAKB48にダンスナンバーは意味がないと感じます。AKB48は韓国アイドルみたいなダンスを見せるグループではないのです。メンバーの個性に応じて芸能界への橋渡しをするのが目的なのです。
これも私の想像ですが、運営は「AKB48はメンバーのスキルが低い」と言われていることを気にしているのではないでしょうか。だから他人が驚くようなダンスを見せてやろう。そう思っているのではないでしょうか。Produce48もそういう考え、というか、「不安」に基づいたものだと思います。
以前も書きましたが、スキルが低いと言われるのは仕方のないことなのです。AKB48グループで勉強して、ダンスが得意な人はダンスに、歌が得意な人は歌に、お笑いが得意な人はお笑いに、卒業後に進んでいけばいいのです。
ものごとは何でもそうですが、「本道」を行くことが大事です。すこしぐらい不調と思われる時期があっても、それを乗り越えることによって物事の本質が見え、その活動に日がさしてくるものなのです。
私が住む街に、かつて、肉の万世がありました。田舎町ですから秋葉原のように常に客が集まるわけではありません。しかし、それなりに順調にいっていました。
あるとき何を思ったか、その店はしゃぶしゃぶの専門店になってしまいました。万世は肉の店ですから間違いとは言えません。しかし多くの客は万世にステーキを期待していたはずです。案の定客足は遠のき、店は潰れてしまいました。あせって奇を衒ったために本道を踏み外したのです。AKB48も本来の道を踏み外さないようにと祈るばかりです。
幸いなことに今回は行きも帰りもダイヤの乱れはありませんでした。横浜駅から在来線で帰りました。